2016年2月4日木曜日

蘆山寺節分行事

 紫式部の邸宅跡として知られている蘆山寺へ節分の行事を見に行ってきました。今年は2月2日は「神社」で、2月3日は「お寺」で節分行事を見ることとなりました。蘆山寺は、京都御苑の東側にあり、寺町通に面しています。紫式部が源氏物語を執筆した地となっています。紫式部が詠んだ歌「めぐりあひて見しやそれともわかぬ間に 雲がくれにし夜半の月かな」の歌碑があります。



京都の節分行事は吉田神社の節分祭、蘆山寺の追儺式あと壬生寺の節分厄除け大法会の3つが有名です。蘆山寺の節分の行事は「追儺(ついな)式鬼法楽」と言います。通称「鬼おどり」と言い、暴れる赤鬼・青鬼・黒鬼に対して法力と弓矢で退散させ紅白の餅と豆を投げて、悪霊退散を祈願するのです。



 私達が蘆山寺に着いた時にはちょうど始まるところで、たくさんの人が集まっていました。読経があり、法螺貝と太鼓にのって赤鬼・青鬼・黒鬼が登場します。設えられた舞台で三匹の鬼おどりが始まりました。体格の立派な鬼達で、鬼の顔も衣装もとても上手にできています。赤鬼が先頭で剣と松明を持ち、青鬼は鉞(まさかり)、黒鬼は小槌を持ってゆっくりした動きで面白い鬼おどりでした。舞台の上から本堂の中へも入っていき、ずい分と長い時間おどり続けました。法螺貝と太鼓の音だけが、鳴り響きます。

鬼たちの登場です

松明を持って舞台に上がります

青鬼はまさかりを振りかざします


赤鬼は人々を睨み付けます

黒鬼は小槌を振って暴れます

ほら貝と太鼓で演出されます

鬼たちは本堂の中に踏み入ります

 次に鬼達を追い払う武将(追儺師)が登場し、舞台の上で口上を述べて矢を射ります。東西南北と中央(天)の五つの方角へ、矢を射りました。その矢は、つかんだ人がもらえるそうです。この矢によって、鬼達は退散します。物語として、演じられているように思いました。

追儺師の登場

口上を述べます

四方と天に向かって矢を射ます

鬼は武器を捨てて退散します

  これら一連の行事が終わり、次に豆まきが始まります。集まった人達は、少しでも前へと進みます。スーパーのレジ袋を広げている人もいます。かぶっていた帽子を、受け皿にする人もいます。豆をまく人は、十人ほどおられました。蘆山寺では、紅白の豆と餅をまきます。私は後の方にいたので、まかれた餅や豆は届きませんでしたが、ポアロ(夫)は、紅白の豆を二粒もらうことができました。


紅白の豆をゲットしました

 赤鬼は貪欲を表し、青鬼は瞋恚(しんい)を表し、黒鬼は愚痴を表しているのだそうです。貪・瞋・痴は仏語の三毒と言い、根元的なぼんのうということです。仏教の言葉で難しいのですが、青鬼が表す瞋恚の意味は、怒ること、憤ることだそうです。人間の心の中にある煩悩(心や体を悩ます、すべての迷い・欲望)を、追っ払う蘆山寺の「追儺式鬼法楽」でした。

 朝から雲が多く出ていたのですが、行事が行われていた間は、太陽も顔を出し、冷たい風も春の訪れを感じさせてくれる心地よいものでした。空を見上げると、ずい分高い所を飛行機が飛んで行きます。国際線の飛行機だと思いますが、青空を飛んで行く飛行機は、私を爽やかな気持ちにしてくれました。
帽子に鬼の角

外国の方も熱心に見ておられました

 京都ということでしょうか、外国の方もたくさんおられました。京都に住んでいるファミリーだと思いますが、鬼の角を帽子のてっぺんにつけたかぶりものをした子供がいて、とてもかわいかったです。

2016年2月3日水曜日

吉田神社節分祭

 今日は節分です。京都ではあちこちの神社や寺で、節分の行事が行われています。昨日の夕方、京都大学のそばにある吉田神社の節分祭に行ってきました。吉田神社は平安京の鎮守神として創建された神社で、節分祭は室町時代に開始されたそうです。22日・3日・4日の三日間にわたる節分祭は、800ほどの露店が出てたくさんの人が集まる有名な節分祭です。京都に住んで15年は経っているのですが、今回初めて吉田神社の節分祭に出かけました。





 たくさんの人で賑わっています。参道の両側にはいろんな露店が並び、おいしそうな食べ物のいいにおいがあふれています。本殿横の社殿では、神楽が奉納されています。雅楽に合わせて巫女さんが舞っています。




本殿の前にすごい人だかりができています。6時から行われる、災いを象徴する鬼を追い払う行事「追儺(ついな)式」を見ようと、1時間半も前から待っているとのことです。夕方になり気温も下がり、風も出てきている寒い中を、こんな早くから「追儺式」を見ようとする人達の熱心さに感心しました。「追儺式」は、平安時代の宮中で、旧暦の大みそかに行われていたとされています。「鬼やらい」とも呼ばれ、1928年(昭和3年)に神社が復興させたのだそうです。


本殿手前の社殿に、たくさんのいろんな品が陳列されているのが目にとまりました。抽選賞品と書かれています。最大のものは車です。京都老舗のお菓子からお酒、漬物まで、ありとあらゆる品が並んでいます。自転車もあります。タンスもあります。京都を代表する企業も出品しています。面白くてつい見とれてしまいました。それらの抽選賞品は、抽選券付き福豆を買って抽選に当たったらもらえるのです。吉田神社の名物になっているそうです。吉田神社の節分祭は、邪気や厄を除き幸福と平和な生活を願うと書かれていますが、参拝して、なお、おまけがついているようで、つい、にやけてしまいました。




私達は本殿へ参拝し、さらに奥にある大元宮までお参りしました。かなりの急坂ですがここにも老舗のお蕎麦屋さんなどが出店しています。大本宮には全国の郷土代表の神社がぐるっと回れるように取り囲んでいました。








この先には東側の浄土寺に抜ける道がありますが、私たちはここで折り返して元の道を帰りました。

2016年2月2日火曜日

冬の京都御苑

 前回京都御苑を訪れたのは、紅葉した葉が落葉し、少し木々に残っているくらいの晩秋でした。京都御苑を散策したくなり、午後4時頃出かけました。冬の京都御苑は観光客もいなく、近隣の市民がいつものように散歩したり、犬の散歩をしています。とても静かです。特に二月は人の姿も一番少ないようです。


犬の出会いの場となっています

建礼門の前は広々していて東に大文字山が見えます

  京都御苑のあちこちで、木々のケアをしている人達がいます。松の大木が枯れたのでしょうか、部分的に伐採している機械の音が鳴り響いています。軽トラックがたくさん出動しています。広い京都御苑の手入れ、世話も大変です。働いているたくさんの人の姿があります。皇宮警察が御苑内にあり、そのパトロールカーが、静かに砂利道を走っていきます。マラソンの練習をする子供達の姿があります

皇宮警察があります

パトカー以外に消防車、救急車などが待機しています

定期的に巡回しています

京都は小学校からマラソンが盛んです

御苑の中は安全に走れます

 梅林へ行ってみました。紅梅、白梅が、3分ほど開花していい香りが漂っています。黄色の蝋梅は満開近くです。寒い寒いと言っている真冬の中でも、春が近づいているのがわかります。こぶしも、たくさんのつぼみが花咲く日を待っています。自然界の命の流れは、本当に健気なものだとつくづく思います。

御苑の中には神社が2社あります


5分咲きの白梅

ピンクの梅もちらほら咲きはじめ

黄色の蝋梅は満開近し

落ち葉の上を歩くのは気持ちがいいです

中ほどの西に蛤御門があります


 今回は南半分だけの散歩ですが歩数は8,000歩でした。御苑には食事のできる休憩所が2か所、WC10か所ほどあり、警察が巡回しており安心できます。ここで毎日散歩したらよい運動になると思いながらも、それはなかなかできません。時々様子を見に来るだけで大満足しています。

2016年2月1日月曜日

道徳教育

 先日ある京都市立小学校の前を通った時のことです。校門横の掲示板に貼られている文が目にとまりました。「名言に学ぶ」と書かれています。歴史で学んだ人や現代の有名な人の写真とともに名言が並んでいます。


「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、
                          実行なき者に成功なし、故に、夢なき者に成功なし」
                                      
                                                          吉田松陰



「何の志ざしもなき所に ぐずぐずして日を送るは実に大馬鹿ものなり」
                  
                                                        坂本龍馬


「魅力的な唇のためには、優しい言葉を紡ぐこと。
         愛らしい瞳のためには、人々の素晴らしさを見つけること」
                          
                                          オードリー・ヘップバーン



「成功を学ぶためには、まず失敗を学ばねばならない」
                  
                                             マイケル・ジョーダン



 掲示されているこれらの名言を読んで、私はどこかで目にしたような耳にしたような気はしましたが、正確に誰の名言ということは記憶に残っていませんでした。子供達の心に残っていく「名言に学ぶ」という取り組みに感心しました。

 あとでわかったことですが、この小学校は、文部科学省研究指定校となっており、国立教育政策研究所の道徳研究指定を受けた、全国小学校の内2校の1校です。数日前に道徳研究発表会があったとのことです。テーマは「自分のおもいを豊かに表現する子の育成」です。この学校の教育目標は「目を輝かせ今を生きる子」の育成とあります。

「自分のおもいを豊かに表現する人」「目を輝かせ今を生きる人」と、(子)を(人)におきかえても通じる立派なテーマです。私が子供の頃は、偉人から学ぶとか、二宮金次郎の像が学校にあり、まじめにこつこつ努力する姿をいつも心にとどめるとかはありましたが、道徳は家庭教育の中に大きな割合であったように思います。道徳教育という教科になった道徳の分野は、まだ新しいようです。道徳研究発表会では、公開授業のあとに、保護者を対象にした保護者道徳があったそうです。モンスターペアレントという言葉が登場して久しいと思いますが、今はもっともっとエスカレートしているようです。学校は、子供だけでなく親に対しても、道徳教育が必要になっているのかもしれません。    

2016年1月30日土曜日

読書の楽しみ(1)

 寒い日が続いています。私の冬の楽しみは、炬燵に入って本を読むことです。不器用な私が、仕事、家事、子育ての日々を無我夢中で過ごして何十年、今やっと静かな時間を持てるようになりました。何事にも没頭してしまう私は、読みだしたら少しでも早く最終章に辿り着きたいと思い、深夜まで読み耽ってしまいます。最近の若い人達は、速読の術を身につけて驚く速さで本を読んでいますが、私は、じっくり1ページ1ページを、丁寧に読むのが好きです。速読はできません。
 家の近くに、府立図書館があるので助かっています。一人5冊まで、2週間借りることができます。いつ行ってもたくさんの人で賑わっています。若い現役の学生さん達は、閲覧席で熱心に勉強しています。一番多いのはシニア層の人達で、リュックに本を詰めて来ては、返却と貸し出しを繰り返しておられます。年金暮らしのシニア層にとっては、図書館で本を借りて読むのが賢い方法です。今は亡き父の趣味は読書で、リタイアしてからの毎日の楽しみは、本屋へ行くことでした。住んでいる町には本屋が三軒ありましたが、自分で車を運転してその三軒の店を順に回っていました。三日に一度行くので本屋の常連となり、行っては店の人達とのおしゃべりも楽しんでいました。驚いたことに、本屋の女性店員さんが結婚すると聞いて、お祝いを届けていたことがありました。そこまですることはないと思いましたが、父はそれほどの常連客だったのでしょう。毎日本屋へ行っては、何かしら買ってくるので(たまには「今日は空振り」と言うこともありましたが)、父の蔵書は大変な数となり、晩年には市の図書館へ寄贈させてもらっていました。私も読みたいと思った本はもらっているので、私の蔵書も増えました。そのうち処分しなければなりません。
 今夢中で読んでいるのは、西村雄一郎著「殉愛(原節子と小津安二郎)」です。原節子さんは、昨年九月に95歳で亡くなられましたが、五十年以上もの隠遁生活を過ごされ、伝説の女優と言われています。この本は、原節子さんが御存命だった時、今から三年前に出版されたものです。小津安二郎は、日本を代表する映画監督で、黒沢明監督と並び外国にもよく知られています。以前出会った英会話教室の講師が「日本の映画、小津安二郎に魅力を感じている」と、言っていたことを思い出します。そう言った講師は一人だけではありませんでした。日本の今の若い人達は、小津安二郎の名前も知らないでしょうにと思い、とても驚きました。私の未熟な英会話力では、深い話はできませんでしたが、小津安二郎映画のどこに魅力を感じているのかを聞きたかったと残念に思います。

 読書の楽しみは、自分の知らないことを知るという楽しみです。人間の営みが綿々と続いてきている時空の中で、自分の一生はわずかなものですが、たくさんの先人達の生きざまを、本は教えてくれます。

2016年1月29日金曜日

私の好きなことば「鳴くまで待とう時鳥」

 このタイトルは好機が訪れるまで、あせらず辛抱強く待つということです。徳川家康が「鳴かぬなら」という上の句に続けて詠んだとされています。織田信長の「鳴かぬなら殺してしまえ時鳥」豊臣秀吉の「鳴かぬなら鳴かせてみよう時鳥」と合わせて、それぞれの武将の性格を表した句として有名です。私は辛抱強く待つのが好きです。気が短い人は織田信長、積極的な人は豊臣秀吉、というふうに性格の一端をうかがえそうです。ちなみにホトトギスは不如帰、杜鵑、時鳥、沓手鳥などいろいろな漢字で表現されています。
 地球上にはたくさんの人間がいます。しかし性格はいろいろです。よく似た性格の人はいますが、コピー人間はいません。大まかな分類をすれば、血液型のように四つに分けられるかもしれません。同じ親から生まれた子供でさえ、兄弟全員性格は違います。先祖から受け継がれてきたものもあります。生まれてからの環境も大きな影響を与えます。自分の性格はどの部類に属するのかを、分析するのも面白そうです。長所も短所もいろいろあって当たり前です。長所も短所も全部ひっくるめて個性となります。自分を見つめ、時には自己分析も大切です。無理をせず自然体で生きるのが、楽なように思います。
大原謙士郎氏の数多い著書には「あるがままに」と書かれています。「あるがままの自分を受け入れて生きて行くこと」そんなふうに生きていきたいものです。


2016年1月28日木曜日

新しい風(スカイバス京都)

 昨年10月から、京都市内で、二階建ての屋根なし定期観光バス「スカイバス京都」が、運行を始めました。早くその姿に出会いたいと願いながらも、そのチャンスがなく三か月以上が過ぎました。嬉しいことに先日、偶然に出会いました。平安神宮大鳥居近くです。雪が降りそうな曇天の下、「スカイバス京都」は、さっそうと走って通り過ぎていきました。




乗客は少なく、二階には数人乗っているだけでした。「風を感じて、風に当たりながら、いつもより高い場所から京都の街を見て楽しめるスカイバス京都」とのことです。代表的な観光名所を車窓から眺められる約1時間のコースと、金閣寺と清水寺で下車する約3時間半のコースがあります。定員は46人で、予約が必要ですが、空席があれば乗ることもできるそうです。3月18日までの運行ということですが、これからもずっと定着してほしいと思います。観光客にも喜ばれることでしょうし、京都の街の人気者になり京都の街も活気づくと思います。 
 十年ほど前のことですが、イギリスのロンドンで二階建てバスに乗ったことがあります。またスペインバルセロナでは、二階建ての屋根なし観光バスに乗り、観光名所を巡りました。お天気に恵まれて、見晴らしがよく、初めて訪れたバルセロナの街を楽しみました。乗り降り自由で便利がよく夜まで乗ることができました。とても興奮したことを思い出します。 街の風、香り、温度、音が感じられます。ガイドの案内もありました。(残念ながらスペイン語、フランス語、英語、イタリア語、ドイツ語だけでした)
 
バルセロナの屋根なし観光バス



 京都にも新しい顔「スカイバス京都」が走り、京都に新しい風が吹いてきたように感じています。