ここまで自分史のようなものをダイジェスト版で書き進めてきました。過ぎ去った日々に思いを馳せると、すべてが懐かしく思い出され自分自身への愛しさが募ってきます。好きな言葉の一つに完全燃焼がありますが、いつの時も完全燃焼で突き進んできました。不器用な人間がどのように完全燃焼できたのでしょうか。不器用な人間だからこそ成し得たように思います。常に一つのことしかできません。器用な人は、いくつものことを同時にこなしていくでしょう。私は一つのことに全身全霊で取り組んできました。結果がどうであれ、爽やかな気持ちで前に進ことができました。
両親の大きな翼の下で育ち、深い愛情に育まれ、ずっと見守り続けてもらったことに感謝、感謝です。そして私の親友であり恋人であるピアノがいつもそばにいてくれました。ピアノは理想の恋人です。ピアノを恋人のように想い、つらいことも悲しいこともピアノにぶつけて、受け取ってもらいました。包容力のあるピアノです。十代の頃から夢中で読んだ本たちからも、生きて行く上で大切な多くの言葉をもらいました。マーガレット・ミッチェル著「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラの言葉、「明日は明日の風が吹く」強く逞しく生きる彼女の姿に感動しました。人間としていろんな面がありますが、強く逞しくという信念を持った女性として、理想とする女性の一人になっています。結婚という船出の前には、いろいろ読みました。深く考えるのが好きな私は、愛とは、結婚とはなど、哲学的な本を読みました。人生というものは幸せばかりではないということ。いろんな試練が待ち受けているということ。先輩方の書かれた本からも、考えるヒントをもらいました。たくさんの本を読みましたが、記憶に残っている作家はたくさんいます。石川達三、田中澄江、遠藤周作、司馬遼太郎、河合隼雄、五木寛之、森瑶子、瀬戸内寂聴、養老孟司、樋口恵子、曽野綾子、桐島洋子などが思い出されます。医師であり音楽療法の先立ちとして活躍された日野原重明氏からは、「今は過去、未来は今」という宝物をもらいました。座右の銘となっています。
まだ今は旅の途中です。百年人生を目指して歩み続けようと思っています。
(まるこ記)
0 件のコメント:
コメントを投稿