嵐山を散策したあと、比叡山へ向かいました。西山から東山へと移動します。良いお天気になり、京都の街から比叡山がきれいにはっきり見えています。白川通りから山中越えへと入ります。滋賀県大津市へと抜ける道です。途中で有料の比叡山ドライブウエイへ入ります。少し走ると展望台がありました。眼下に琵琶湖を望みます。
ちょうど大津市が真下に見えています。JRの貨物列車が三十両ほど連なって走っていくのが見えました。琵琶湖には白い帆のヨットがいくつも浮かんでいます。琵琶湖の遊覧船ミシガンが走行していきます。彼は「美しい」を連発し、写真もたくさん撮っています。
車でもう少し上へと移動して、次の展望台へ案内しました。ここからは京都の街の全景が眺められます。さきほど歩いた嵐山も見えています。京都駅や駅前にある京都タワーもはっきり見えています。南西の淀川すじには、大阪の高層群が見えています。ここでも彼は写真をたくさん撮りました。
二ヶ所の展望台からの眺めに満足した私達は、下り道を走り大津市へと向かいました。琵琶湖湖岸に車を停めて、しばし琵琶湖の波打ち際を歩きました。気持ち良い風が吹いています。記念の写真を撮り琵琶湖をあとにしました。よい時間になったので、京都へ戻ったあと三条大橋の近くで夕食を食べました。三条大橋界隈は、たくさんの人で賑わっています。京都へ来られた観光客は、鴨川を散歩するというのもメニューのようです。私達は鴨川を見下ろしながら、おしゃべりしながら、楽しいひと時を過ごしました。ともに過ごした八時間半ほどが、楽しく濃密でそれぞれの胸に貴重な思い出となりました。夕闇迫る中、またの再会を期待し、彼を見送りました。彼の爽やかな笑顔と涼やかな眼差しは、私達の宝物のようです。
追記 軽いランチのあと、以前ブログに書いた「気になる人」=近所にお住いのフランス人女性とばったり会ったので、彼を紹介しました。日本へ来て五十年以上も暮らしておられるフランス人女性です。久しぶりにフランス人同士、フランス語で話すのに喜ばれて、感動されたようで、立ち話ですが二人は話が弾みました。私達はフランス語がわからず、そばで聞いているだけです。彼は、フランス人女性の話を優しく聞いて、相槌をうっています。二人が話すフランス語が、優雅で上品な言語に聞こえます。お腹の底から声を出すというものからは、ほど遠い言語のように思います。大きな声で、地声で話す私とは、トーンが違う気がします。彼女は名残り惜しそうに挨拶をされて、お別れしました。良い出会いを提供できて、私達も嬉しかったです。