京都へ住んで十五年が経っているのですが、昨晩初めての体験をしました。京の台所として名高い錦市場でナイトミュージアムが開催されたのです。10月2日から30日までの夜7時から10時まで、錦市場がミュージアムに変身します。錦市場の青物問屋で生まれ、育った伊藤若冲(1716~1800)の絵画展です。絵画展といっても実物の絵ではなく、店のシャッターに印刷されたラッピングシートを張ったものです。陽が落ちて、錦市場のシャッターが下りる頃、ライトアップされた絵が夜の錦市場に浮かび上がります。奇想の絵師と呼ばれた伊藤若冲は、今年が生誕300年で、それを記念して催されました。
私達は夕食を済ませ、錦市場へ向かいました。350mほどの錦市場商店街を、絵を観ながら、写真を撮りながら、ゆっくり進みます。あちこちの美術館やお寺に所蔵されている若冲の絵が並んでいます。鮮やかな色合いに、若冲の独特さを感じます。描かれた鳥や動物、野菜、果物、草木には、生命の喜びが満ちているようです。
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西側の高倉通の入口、右の角が若冲の生家です |
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西洋のモザイク画にヒントを得た?という格子の技法 |
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中間点にあった案内所 |
シャッターとは別に錦市場商店街のアーケードには、スクリーンが6ヶ所設けられており、8時からと9時から映像が上映されます。私達は8時からの上映を観ることができました。
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寺町側の入り口付近 |
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映像が始まる前、たくさんの人が集まってきました |
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8時から映写が始まりました |
京都に住んでまもなくの頃、相国寺の承天閣美術館で伊藤若冲展を観ました。また若冲ゆかりの寺、伏見区にある石峯寺は、若冲が晩年84才まで住み、五百羅漢を造り、お墓もあるお寺です。私達は昨年そこへ行きこのブログでも紹介しました。昔の人とはいえ、とても身近に感じられます。今回の錦市場ナイトミュージアムは、誰でも気軽に気楽に入場無料で参加できるもので、伊藤若冲の素晴らしい絵にふれることができました。この企画に感激しました。伊藤若冲生誕300年の今年は、全国的に伊藤若冲で盛り上がっているようです。
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