現代では珍しくなった蔵というものが、実家にありました。長い歴史のなかで、人の生業に関わるすべてのものが、収納されていました。子どもの誕生を祝う品々、男の子だったら端午の節句、女の子だったら桃の節句、オーバーに聞こえるかもしれませんが、本当に何から何まで、大切にしまわれてきたのです。私が子どものころは、教科書も大切に保存されていました。江戸時代から代々引き継がれてきた食器や、お膳、お正月用品、季節の物々、座布団の数も半端ではありません。たんすに長持、冠婚葬祭、祝言も葬儀も家で行われました。そんな古い家で育った私は、何もかもが大切で、捨てるということができなくなっていたのかもしれません。置いておける場所があるのなら、今しばらく置いておこうという気持ちになっていました。そしてそうこうしているうちに、後期高齢者となり、断捨離に追われる日々となりました。
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