先日テレビから初めて聞くことばが流れてきました。「ティナカヌメ」ギリシャでは多くの人が口にすることばだそうです。日本語に訳すと「仕方がない」ということです。今ギリシャは大変なことになっています。世界が見守る中、今日国民投票が行われます。聞くところによるとギリシャでは聞き上手ということは有り得なくて、自分の意見や考えをハッキリ述べて主張して、最後に「ティナカヌメ」と言うそうです。
人間が生きていく中で、平穏な人生はゼロに近いと思います。いろんなことにぶつかります。愛する人との別れに突然遭遇したり、台風、地震、かみなりなど自然界に起こる災害、天災の大きな被害を被ったり、予想していなかった人生が突然ふりかかってきます。自分のせいではありません。自業自得ということばは使えません。いくら頑張って生きていても、どんなに努力し続けて生きていても、不可抗力なことはあるのです。それは運命というしかありません。それでも人間は最期の時まで生き続けなければなりません。究極の悲しみ、究極の苦しみを乗り越えて生きていくために「ティナカヌメ」「仕方がない」と自分に言い聞かせ、自分を励ますことばのように思います。一つの呪文のようです。日本でおなじみの歌「ケセラセラ~なるようになる!」と同じような、人間の知恵から生まれたことばではないでしょうか。
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