叔母は、三歳で母親を亡くし、十歳で父親を亡くし、二人の姉と一人の弟の四人で、肩を寄せ合って生きてきました。もちろん親戚の支援を受けながらですが。兄弟四人は、深い愛情と強い絆で結ばれ、長女である私の母を、母親のように慕い、また私の母は、妹や弟の面倒をよく見ていました。私たち子供の目には、本当に仲の良い素晴らしい兄弟に映っていました。二人の姉が結婚し、叔母は、義務教育を終えると就職し、寮に入り、一人で歩き出しました。結婚し子供を育てながらも、最後まで仕事をやり続けた頑張りやの叔母は、経済的にも恵まれたと言えると思います。しかし最愛の息子を早く亡くすという、つらく悲しいことも起こりました。
叔母の人生を考える時、小さい時からどれほどたくさんの苦労があったことでしょう。多くの苦労を乗り越え生きてきた叔母の目には、いつからか、拡大鏡がついたのだと思います。どんなに小さな良いことも、見逃さないで拡大鏡で大きくし「ええこと」にするという叔母の対処の仕方は、本当に強く逞しく、頭が下がります。人生には、良いことは少なく、むしろ悪いことの方が多いかもしれません。しかし、悪いことばかりに目を向けているより、小さくても良いことを見つけられるような人間になりたいものです。
私の母も叔母も、心不全で突然に亡くなり、今は天国で、兄弟四人が仲良く楽しく過ごしていることでしょう。
私の母も叔母も、心不全で突然に亡くなり、今は天国で、兄弟四人が仲良く楽しく過ごしていることでしょう。
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