小さな村の役場で式を挙げてから、彼のお父さんの家へ移動してパーティーが開かれました。役場から車で十分ほどのところにあります。周りは一面のぶどう畑です。遠くにヴァントゥー山が見えています。プロヴァンスらしい風景が広がっています。日本からはるか遠く離れたフランス、それもプロヴァンス地方にご縁をいただいた不思議さに、いろんな想いが胸をよぎります。
お父さんは、広い庭と広い家で、老犬と老猫と暮らしておられます。銀行マンとして活躍された後は、ボランティア団体の代表として精力的に活動されています。今回のパーティーにも、お父さんから多くの協力をいただいたそうです。子供から大人まで、総勢六十人ほどが集まり盛大なパーティーとなりました。この日のために、娘カップルは、企画から製作、実行まですべて自分たちでやりたいという想いで取り組みました。それでもお父さんや友人たちのあたたかい協力をもらっています。彼の幼友達二人は、前日から泊まり込みで準備に駆けつけてくれています。大きなテントがいくつも張られ、その下にはテーブルやイスが並べられています。テーブルの上には、お花を中心にして食器が並び、グラスには折り紙の鶴があり、ナプキンも花びらのように飾られています。この日の催しのメニューも、しゃれた飾りひもをつけて置かれています。すべて手作りの飾りつけです。
バイキング形式の食事は、お父さんの知り合いの女性が作られた地元プロヴァンスの郷土料理です。今はお店をたたまれていますが、八十歳を超えてもまだ現役で料理を作られていて、娘さんがされているレストランへ毎日手伝いに行かれているそうです。始めにお父さんが、挨拶とお料理の説明をされました。プロヴァンス産ワインをはじめ、いろんなワインがずらりと並んでいます。自分の好みのワインを手にとり、みんなで乾杯です。娘が朝から作ったちらし寿司もあります。デザートには、ピンポン玉ぐらいにくりぬいたメロンが大きなボールに山盛りです。
バイキング形式の食事は、お父さんの知り合いの女性が作られた地元プロヴァンスの郷土料理です。今はお店をたたまれていますが、八十歳を超えてもまだ現役で料理を作られていて、娘さんがされているレストランへ毎日手伝いに行かれているそうです。始めにお父さんが、挨拶とお料理の説明をされました。プロヴァンス産ワインをはじめ、いろんなワインがずらりと並んでいます。自分の好みのワインを手にとり、みんなで乾杯です。娘が朝から作ったちらし寿司もあります。デザートには、ピンポン玉ぐらいにくりぬいたメロンが大きなボールに山盛りです。
賑やかにパーティーが始まりました。フランス語ができない私は、唯一日本語で話せる人とおしゃべりします。そんな私に皆さんが気を使って下さり、「どうぞ、どうぞ」と、いろんなお料理を持ってきてくださります。子供たちもおしゃべりしに来てくれます。フランス語会話の力をつけないと、と後悔し焦りました。
娘たちが計画したこの日の催しのメニューは、音楽演奏が前半と後半に入ります。イントロクイズもあります。宝探しもあります。オリーブの木に、皆さんからのメッセージを書いてもらって吊るすコーナーもあります。ケーキカットもあります。盛りだくさんの催しです。
食事をしながら、談笑しながら時間が流れていきます。娘たちは、二人の出会いからこの日を迎えるに至った経緯を、皆さんの前でスピーチします。二人の出会いは、六年前に起こった東日本大震災がきっかけです。娘が支援を呼び掛けて、モンペリエで支援団体を立ち上げました。フランス人や日本人、モンペリエで暮らす他の国の人々などたくさんの人が集まってくれました。彼は力強い支援者の一人だったのです。六年以上の歳月が流れこの日を迎えました。短いようで長く、長いようで短い六年が思い出されます。
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