今年の春は、何度も京都御苑を訪れました。雨降る中を、早咲きの枝垂れ桜を見ました。そして二度目の桜見は、今まで知らなかったさとざくらを見ました。梅林にあります。一般には、ぼたんざくらとか八重桜とか言われます。ソメイヨシノより遅く開花します。私たちが訪れた時は、ちょうど満開でした。この日はお天気に恵まれ、日曜日ということで、たくさんのお花見客で賑わっていました。薄いピンク色のものや、少し黄色く見えるものなど、色とりどりでした。一番印象に残ったのは、宮内庁京都事務所の入口に植えられているさとざくらです。樹齢はずいぶん古いようですが、きれいな花をたくさん咲かせていました。特徴は、花がぶどうの房のようにひとかたまりなっていることです。私は初めて見ました。満開で花の房が重いのでしょうか、枝がたわみ地面すれすれに花があります。情報収集ができていなかった私たちは、たまたまそのさとざくらに出会えました。
もう一つ今まで知らなかったことですが、桂の宮邸跡が、2022年から一般公開されています。今出川通りの同志社大学の前にあります。情報が広まっていないようで、私たちだけでした。外国の男性観光客が一人、私たちの後ろに続きましたが、私たちがどこへ行くのか興味関心を持ってついてきたようでした。情報を得てのことではないようでした。桂の宮邸跡は、静かな林の中にひっそりとあり、悠久の時の流れを感じさせてくれました。
隣にある近衛邸跡には、遅咲きの枝垂れ桜が満開となっていました。
京都御苑も、以前に比べれば、ずいぶん整備されています。新しく生まれ変わった休憩所は、人気のお食事処となっています。京都御所、大宮御所、仙洞御所、迎賓館など、京都御苑には、四季を通じて魅力がいっぱいです。