いつも不思議に思っていることの一つに相性があります。「類は友を呼ぶ」という諺がありますが、友達になるには、考え・好みなどが似通った者同士の方が、お互いを理解しやすく、いつまでも続く友情が育つと思います。しかし男女の相性となると、また違う意味合いをもつような気がします。異性に惹かれるとき、多分自分の知らない未知の部分を持った人に魅力を感じるのではないでしょうか。つきあいが進むにつれて、その未知の部分を知っていくと、がっかりしたり、あるいはますます魅力を感じ、もっともっと知りたいという気持ちになり、交際が発展するのだと思います。いくら魅力を感じ、強く惹かれても、根っこの部分で価値観があまりにも違うとうまくいきません。そこは大雑把でも同じような価値観であるということが大切です。
私の個人的な経験を書きますと、結婚して四十年近くになりますが、こんなにも対照的な二人だということを、年を経るごとに気付かされています。二十代という若さで恋愛結婚をしましたが、今振り返ってみると、何も知らない清純な若者が、情熱が先走って結婚したという気がします。その情熱がなければ前へ進むことはできないので、その年齢の二人にとってはそれでよかったのですが、月日は人間を成長させると同時に変化させます。その月日によって二人が対照的になっていったのか、それが自然の流れだったのかはよくわかりません。毎日の生活の中で、相手の行動パタ-ンが、自分と逆ということがよくあります。相手がどうするかを考えるとき「私はこうする、だから相手はその反対であろう」それがいつも的中します。面白いほどです。「グ-」を握るとき、私は親指を中へ入れてします。相手は逆で親指を外へ出してします。カ-テンのひもを結ぶとき、私は右回りで結びますが、相手は左回りです。
そんな些細なことの違いに気付いたのは、いつ頃からか定かではありませんが、多分子供達が親から離れていった頃のような気がします。仕事、子育てに追われる生活の中では、相手の細かいことには目がいかなかったのだと思います。私がおしゃべりするよりも書くのが好きと思えば、相手は超おしゃべりです。「男のしゃべりどこ悪い」というテレビの番組のタイトルを思い出します。父も兄も男のしゃべりだったので、別に驚きませんが、圧倒されます。
これからの二人三脚がいつまで続くかわかりませんが、人間って本当に面白いものだという気がしています。対照的な二人の相性が、よかったのか悪かったのか、終わりよければすべてよしとしたいと思います。
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